AI導入でコンサルの費用対効果が向上?内製化時代に求められるコンサルタントの新たな役割とは

AI導入でコンサルの費用対効果が向上?内製化時代に求められるコンサルタントの新たな役割とは

近年、生成AIをはじめとするテクノロジーの導入により、これまで外部に依頼していた業務の内製化を進める企業が増加しています。しかし、AI活用が定着する中で「外部コンサルタントの必要性は減るのではないか」という予想とは異なり、コンサルティングの費用対効果が高まったと実感する企業が多いことがわかりました。

本記事では、アクシスコンサルティング株式会社が実施した調査結果を基に、AI導入によって社内対応が可能になった業務と、AI時代だからこそコンサルタントに求められる新たな価値について詳しく解説します。

AI時代のコンサル活用の実態調査

AI導入により自社対応が可能になった業務

事業会社においてAIツールや生成AIの導入が進んだことで、過去にコンサルタントへ依頼していた業務の一部が社内で内製化できるようになっています。

調査によると、生成AI等の活用によって自社内で対応可能になったと回答された業務は以下の通りです。

  • 基本的なデータ集計・分析:48.4%
  • 定型レポートやプレゼンテーション資料の作成:36.4%
  • 戦略フレームワークを用いた初期的な論点整理:30.8%

データ集計やリサーチ、資料作成といった定型作業にとどまらず、初期段階での論点整理といった思考プロセスの一部においても、AIを活用した自社対応が進んでいることが伺えます。

業務内製化が進む一方、64.4%がコンサルの費用対効果向上を実感

自社でこなせる業務領域が広がる一方で、コンサルティングサービス全体の費用対効果に関する問いでは、64.4%が「高くなった」と回答しています。「変わらない」も含めると約9割の企業が費用対効果の維持・向上を感じている結果となりました。

コンサルの費用対効果の変化調査データ

特に注目のポイントは、社内での内製化を「よく検討する」と回答した層では、費用対効果が「高くなった」割合が84.1%に達している点です。

AIを活用して自社で担う領域と外部専門家へ頼るべき領域を適切に選別できている企業ほど、外部コンサルタントの高度な知見や推進力を効果的に引き出し、投資対効果を高められていると考えられます。

AIだけでは限界を感じる「人間ならでは」の業務とは?

社内でのAI活用が進行しても、AIだけでは対応しきれず限界を感じる業務についても明らかになっています。

AIだけでは限界を感じる業務調査結果

AIでカバーするのが難しいと感じられている業務の上位は以下の通りです。

  • 新しい仮説の立案(37.5%)
  • データの分析・示唆出し(34.1%)
  • 社内調整・ステークホルダー間の合意形成(34.0%)

創造性や非連続な発想が求められる「ゼロからの仮説立案」や、複雑な利害関係を整理し説得を進める「組織内の合意形成」といった領域では、AIによる代替が難しいと認識されています。

今後企業がコンサルタントに期待する価値

作業や初期分析などのベースワークをAIが担う時代において、事業会社が外部コンサルタントに強く期待しているのはどのような能力なのでしょうか。

今後コンサルに求める能力・姿勢

調査結果によると、最も求められている能力は「業界の常識や既存の枠にとらわれない、新しい視点や発想を提示する力(33.6%)」でした。次いで「社内関係者を巻き込み組織変革を前に進める力(30.5%)」や「個社事情に応じた柔軟な軌道修正力(28.9%)」が挙げられています。

情報処理や定型出力のスピードでAIが優位に立つからこそ、人間同士の対話や独自の切り口、変革を最後までやり遂げるプロジェクト推進力の価値がより一層高まっています。

まとめ:AI時代における外部プロフェッショナル活用のポイント

今回の調査から、AIの普及はコンサルタントの不要論に繋がるのではなく、むしろコンサルタントに求める価値の純度を高めていることが示されました。

AI時代に事業成長を加速させるためには、以下のステップが重要になります。

  • データ集計や資料作成などの定型作業はAIで内製化し、コストと時間を削減する
  • 枠にとらわれない発想や複雑な組織合意形成には外部コンサルタントの専門性を活用する
  • 自社で担うべき領域と外部を活用すべき領域を見極め、適切な組み合わせを実現する

AIと外部プロフェッショナルの双方の強みを上手く掛け合わせることが、変化の激しいビジネス環境において課題解決を成功させるキーポイントとなるでしょう。

参考記事

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000134.000026996.html

この記事を書いた人Wrote this article

sorein

sorein 教育×ITフリーランス / 女性

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。