電子書籍市場は6846億円に拡大|有料利用率は低下でもオーディオブックやCtoCが伸びる最新調査

電子書籍市場は6846億円に拡大|有料利用率は低下でもオーディオブックやCtoCが伸びる最新調査

インプレスは、最新レポート『電子書籍ビジネス調査報告書2026』を2026年7月28日に発売します。調査によると、2025年度の電子書籍市場規模は前年度比2.1%増の6846億円となり、緩やかな成長を続けています。

電子書籍市場調査のプレスリリース画像

電子書籍市場は成熟期へ、主力はやはりコミック

市場の内訳を見ると、コミックが6010億円と全体の87.8%を占めています。文字もの等は615億円、雑誌は221億円でした。電子書籍市場は、かつての急成長フェーズから、年数%の伸びを積み重ねる成熟市場へ移行していることがわかります。

とくにコミック分野の存在感は圧倒的で、電子書籍市場の動向を読むうえでは、マンガ配信サービスや出版社のIP戦略が引き続き重要になりそうです。

新指標「デジタルパブリッシング・コンテンツ市場」は約9300億円

今回の調査では、電子書籍に加えて音声やウェブ、BtoB、CtoCまで含めた「デジタルパブリッシング・コンテンツ市場」を新たに算出しました。2025年度の国内市場規模は、約9300億円に達するとされています。

内訳としては、電子書籍市場以外にも、直販デジタル雑誌コンテンツやオーディオブックで約320億円、電子図書館などのBtoB市場で約660億円、ファン支援や電子同人などのCtoC市場で1470億円と、広い領域でデジタルコンテンツが広がっていることが見えてきます。

有料電子書籍の利用率は17.8%、5年連続で低下

一方で、ユーザー利用動向には変化もあります。スマホ・タブレット利用者を対象にした調査では、有料電子書籍の利用率は17.8%でした。2021年の20.5%をピークに、5年連続で低下しています。

無料のみの利用は28.5%で、有料・無料を合わせた電子書籍利用者全体は46.3%でした。電子書籍は完全に日常化した一方で、課金して読む層はやや絞られている様子がうかがえます。

オーディオブックとウェブ小説は伸長

注目すべきは、電子書籍以外のデジタル読書体験です。オーディオブックは「よく利用する」「たまに利用する」を合わせて9.6%と堅調に拡大しました。利用意向も20.9%あり、今後の伸びしろが期待されます。

ウェブ小説の利用率も16.5%まで上昇しました。スマホで短時間に楽しめるコンテンツとして、読書の入り口を広げているといえます。

電子書籍利用率やオーディオブックの調査結果を示す図表

利用率トップはピッコマ、課金率トップはKindleストア

電子書籍ストア・アプリの利用状況では、「ピッコマ」が32.7%で首位、次いで「LINEマンガ」が31.9%と続きました。3位は「Kindleストア」で17.6%です。

一方、購入・課金経験のあるサービスでは、「Kindleストア」が24.1%でトップでした。無料で広く使われるマンガアプリと、課金につながる総合ストアの強みが分かれる結果となっています。

今回の調査から見える3つのポイント

  • 電子書籍市場は6846億円まで拡大し、成熟市場として安定成長している
  • 有料利用率は下がる一方で、オーディオブックやウェブ小説など周辺市場は伸びている
  • 「読む」だけでなく、音声・ウェブ・ファン支援まで含めたコンテンツ消費全体が広がっている

電子書籍市場は、単純な冊数や売上だけでは捉えきれない段階に入っています。出版社や配信事業者にとっては、IPの多面的な展開や、海外展開、音声・ウェブ領域との連携がますます重要になりそうです。

電子書籍の現状を詳しく把握したい方は、今回の調査報告書を確認してみるとよいでしょう。市場規模だけでなく、事業者動向、海外市場、生成AIや法制度まで幅広く整理されています。

参考記事

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007525.000005875.html

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sorein

sorein 教育×ITフリーランス / 女性

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。