- 採用・人事・総務
- 2024年11月29日
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企業で生成AIの導入が進む一方、「管理できている」という認識と実態の間に大きなギャップがあることが、株式会社SHIFTの調査で明らかになりました。

調査では、AI導入企業の6割が「特になし/順調に管理できている」と回答した一方で、毎月のAIコストを正確に把握できていない企業が68.8%、利用ログを追跡できていない企業が89.4%にのぼりました。いま、企業のAI活用は「導入」から「統制・可視化」の段階へ移っています。
SHIFTは、経営部門、DX推進部門、情報システム部門など、AI利用・管理に関わる担当者170名を対象に「AI利用・管理実態調査」を実施しました。対象には、情報システム・IT・インフラ部門や経営企画・DX推進部門、経営・役員層も含まれています。
調査で浮かび上がったのは、ChatGPT、Google Gemini、Claude、Microsoft Copilotなど複数のAIツールが現場で広く使われる一方、企業全体としての管理体制が追いついていないという現実です。
AIツールは月額課金型が多く、アカウント単位で契約されるケースも少なくありません。そのため、利用状況を把握しないまま契約だけが積み上がると、気づかないうちにコストが増えていきます。
今回の調査では、AIツールの毎月の支払総額について、50.0%が「把握できていない」、18.8%が「手間がかかっていて把握しきれていない」と回答しました。合計で68.8%が、正確な集計ができていない状態です。
さらに、休眠アカウントへの課金継続を56.4%が懸念しており、使われていないアカウントに対しても費用が発生し続けるリスクが意識されています。特に経営・役員層では、「把握できていない」が60.0%に達しており、意思決定に必要な情報が十分に見えていない可能性も指摘されます。
AI管理でより深刻なのが、利用ログの把握不足です。調査では、89.4%がAIツールの利用ログを十分に追跡できていないと回答しました。
生成AIの業務利用では、誰が、どのツールに、どのような情報を入力したのかを把握することが重要です。情報漏洩やコンプライアンス違反を防ぐうえでも、ルールの整備だけでなく、実際の利用ログを可視化・監査できる仕組みが欠かせません。
未承認利用、いわゆる“シャドーAI”の可能性があるツールとして多く挙がったのは、ChatGPT、Google Gemini、Claudeでした。
また、「どんなAIが使われているか全く把握できていない」という回答も14.7%ありました。無料プランや個人アカウントで手軽に使えるAIは現場に広がりやすい反面、企業が承認していない形で業務情報が入力されるリスクもあります。
AI管理を進める際の課題として多かったのは、リテラシー・教育でした。続いてセキュリティや規約、統制・ガバナンス、コスト・管理が挙げられています。
つまりAI管理は、単なるIT資産の棚卸しではありません。人材育成、ルール整備、情報保護、予算管理を含む複合的な経営課題として捉える必要があります。
AIツールの一元管理ツールについては、51.2%が「導入を検討したい」と回答しました。特に期待されている機能は、全社のAI利用を横断的に把握できる仕組みです。
AI活用を止めるのではなく、安全に、効率よく、継続的に使い続けるためには、導入後の管理基盤が重要です。今後は、AIツールを個別に運用するのではなく、全社的に可視化・統制する発想が求められるでしょう。
今回の調査が示したのは、企業のAI活用が広がるほど、管理の不備が見えにくくなるという現実です。「使っているか」ではなく「どう使っているか」を把握することが、これからのAI運用では欠かせません。
特に情シス部門やDX推進部門には、利用状況、コスト、アカウント、ログを一元的に把握し、経営判断につなげる役割が求められます。AIを活かす企業ほど、管理の仕組みづくりを先回りして進めることが重要になりそうです。

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。