副業の内容は「データ入力・事務作業」が最多

生成AIの普及は、私たちの働き方だけでなく、副業のあり方にも大きな影響を与え始めています。株式会社事業家集団が実施した調査では、副業を行っている会社員の約半数が「自分の副業スキルの価値が下がるのではないか」と危機感を抱いていることが分かりました。

今回の調査は、20代〜50代の副業会社員330名を対象に行われたものです。結果を見ると、単に「AIが便利になった」という話にとどまらず、副業の単価や将来性、そして次の一手としての起業意識まで含めて、働く人の意識が変化していることが読み取れます。

生成AI時代の副業と起業意識を示すイメージ

副業の内容は「データ入力・事務作業」が最多

まず注目したいのが、副業の業務内容です。最も多かったのは「データ入力・事務作業」で27.3%。次いで「その他」24.2%、「販売・接客・軽作業」23.6%という結果でした。

この結果から見えてくるのは、比較的始めやすく、特別な資格がなくても取り組める仕事が副業として選ばれているという傾向です。一方で、こうした業務はAIや自動化ツールの影響を受けやすい分野でもあります。

副業収入は「月1万円〜5万円未満」が中心

副業の平均月収については、「1万円〜5万円未満」が40.6%で最多でした。さらに「5万円〜10万円未満」が19.7%、「1万円未満」が18.8%と続いています。

副業は大きく稼ぐというより、まずは生活費の補填や将来への備えとして始める人が多いことがうかがえます。ただし、収入が小さいからこそ、作業単価の下落や仕事の置き換えは当事者にとって切実な問題です。

生成AIの普及後も、収入が「変化なし」の人が半数超

生成AIの普及前と比べて副業月収がどう変化したかについては、「変化はない」が51.8%で最多でした。続いて「副業を行っていない」が15.2%、「1万円〜5万円未満増加した」が14.9%となっています。

現時点では、AI普及が副業収入に大きな変化をもたらしているとは言い切れません。ただし、だからこそ今はまだ影響が表面化していないだけで、今後の変化に備える必要があるとも考えられます。

約半数が「スキルの価値低下」に危機感

特に印象的なのは、生成AIによって自身の副業スキルが代替され、価値が下がることへの危機感です。「やや感じている」37.0%と「とても感じている」12.7%を合わせると49.7%となり、約半数が何らかの不安を抱えていることが分かりました。

データ入力や定型事務のような業務は、AIが得意とする領域と重なります。そのため、副業で得ているスキルがこのまま通用するのか、不安を感じる人が増えているのでしょう。

約6割がAI活用ビジネスでの起業に興味あり

一方で、前向きな動きも見られます。AIを活用したビジネスの起業に対して、「とても興味がある」31.2%、「やや興味がある」27.0%で、合計58.2%に達しました。

副業で得た経験を、単なる収入源で終わらせず、AIを活用した事業に発展させたいという意識が広がっているのかもしれません。副業が「お小遣い稼ぎ」から「次のキャリアの入口」へと変わりつつあることが感じられます。

起業の壁は「知識不足」と「失敗リスク」

AI活用ビジネスで起業する際の障壁として最も多かったのは、「AIに関する技術的知識やスキルの不足」で42.1%。次いで「失敗した際のリスクに対する不安」29.4%、「事業資金の不足」28.8%でした。

つまり、興味はあっても「何から始めればいいか分からない」「失敗したらどうしよう」という心理的・実務的ハードルが大きいということです。AI時代の起業では、アイデアだけでなく、学びや相談先の確保が重要になります。

今回の調査から見える副業のこれから

今回の調査からは、副業会社員の多くが、AIの進化を「便利な道具」として見る一方で、「自分の仕事が置き換えられるかもしれない」という現実的な不安も抱いていることが分かりました。

ただ、危機感があるからこそ、AIを使った新しいビジネスへの関心も高まっています。今後は、単に作業をこなすスキルよりも、AIを使いこなして価値を生み出す力が副業でも重要になっていくはずです。

副業を続ける人にとっては、今の仕事を守るだけでなく、「AIで何ができるか」「自分はどこで差別化できるか」を考える時期に来ているのかもしれません。

参考記事

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000151822.html

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sorein

sorein 教育×ITフリーランス / 女性

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。