副業会社員の実態は「低単価・定番業務」が中心

生成AIの普及によって、副業のあり方が大きく変わろうとしています。株式会社事業家集団が実施した調査では、副業を行う会社員の約半数が「自分の副業スキルが代替され、価値が下がるのではないか」と危機感を抱いていることが明らかになりました。

一方で、AIを活用したビジネスへの起業に興味を持つ人も約6割にのぼっており、不安と期待が同時に高まっている状況が見えてきます。今回は、この調査結果をもとに、副業会社員の現状と今後の動きを整理していきます。

生成AI時代の副業と起業のイメージ

副業会社員の実態は「低単価・定番業務」が中心

調査では、現在行っている副業の内容として最も多かったのが「データ入力・事務作業」で27.3%でした。続いて「販売・接客・軽作業」が23.6%となっており、比較的始めやすい業務が中心であることがわかります。

また、平均月収については「1万円~5万円未満」が40.6%で最多でした。副業は収入の柱というより、生活費の補助や貯蓄の上乗せとして取り組んでいる人が多いと考えられます。

AI普及後も収入が変わらない人が半数以上

興味深いのは、生成AIの普及前と比べた副業収入の変化です。結果は「変化はない」が51.8%で過半数を占めました。すでに副業をしていた人の一部は、AIの影響をまだ強く受けていないようです。

ただし、これは安心材料とばかりは言えません。AIの進化は速く、今後は単純作業や定型業務ほど自動化が進む可能性があります。現時点で変化がなくても、数年単位では状況が変わると見ておくのが自然です。

約半数が「スキルが代替される」ことに危機感

副業スキルの価値低下については、「やや感じている」37.0%と「とても感じている」12.7%を合わせて49.7%。約半数が危機感を持っている結果となりました。

一方で、「あまり感じていない」「全く感じていない」も合計50.4%とほぼ拮抗しています。つまり、副業会社員の間でも、AIへの受け止め方にはかなり差があることがわかります。

この差は、副業の内容によるところが大きいでしょう。たとえば、文章作成やデータ整理などはAIと競合しやすい一方、対人対応や現場作業、専門知識を要する業務は、今後も一定の強みを持ちやすいと考えられます。

AI起業への関心は高いが、壁もはっきりしている

AIを活用したビジネスの起業に興味がある人は、31.2%が「とても興味がある」、27.0%が「やや興味がある」と回答し、合計58.2%に達しました。副業を続けるだけでなく、AIを使って自分で事業を立ち上げたいという意識が広がっていることがうかがえます。

  • AIを活用した起業に「とても興味がある」: 31.2%
  • AIを活用した起業に「やや興味がある」: 27.0%
  • 合計: 58.2%

ただし、障壁も明確です。最も多かったのは「AIに関する技術的知識やスキルの不足」で42.1%。次いで「失敗した際のリスクに対する不安」が29.4%、「事業資金の不足」が28.8%でした。

興味はあっても、知識・資金・失敗リスクの3点がハードルになっている構図です。特にAI分野は学習コストが見えにくいため、最初の一歩を踏み出しにくい人も多いはずです。

これからの副業で求められる考え方

今回の調査から見えるのは、「副業を続ける」だけでは十分でないという現実です。AIで代替されやすい業務を続ける場合は、作業効率を上げる工夫や、AIを使いこなす側に回る視点が必要になります。

一方で、起業に関心がある人にとっては、AIそのものを怖がるのではなく、AIを道具として使う発想が重要です。小さく始めて検証しながら、リスクを抑えて経験を積むことで、ハードルは下げられます。

  • AIに代替されにくい業務へ寄せる
  • 既存の副業にAIを取り入れて効率化する
  • 新しい収益源として小規模な事業を試す
  • 知識不足は支援サービスや専門家で補う

まとめ

副業をしている会社員の多くは、収入が大きく増えているわけではない一方で、生成AIの普及に対して少なからず不安を抱えています。それでも、AI起業への関心は高く、次の一手を探している人が増えていることがわかりました。

今後は、「今の副業をどう守るか」だけでなく、「AIをどう使って新しい価値を生み出すか」が重要になりそうです。変化を脅威として受け取るか、機会として活かすかで、これからの副業の伸び方は大きく変わるでしょう。

参考記事

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000151822.html

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sorein

sorein 教育×ITフリーランス / 女性

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。