経験者採用は「即戦力」への期待が中心

中小企業の中途採用では、「経験者を採るべきか」「若手未経験者も視野に入れるべきか」が常に悩みどころです。ラグザス株式会社の調査では、経験者採用はコストが高い一方で、若手未経験者は定着率で優位な傾向があることがわかりました。しかも、採用後の活躍評価には大きな差がなく、若手未経験者でも十分に戦力化できる可能性が示されています。

中小企業の中途採用に関する調査結果のイメージ

経験者採用は「即戦力」への期待が中心

調査では、経験者採用に対して最も多かった期待は「早期に活躍してほしい」で、58.5%でした。次いで「長く定着してほしい」が48.5%となっており、経験者には入社直後から成果を出すことが強く求められていることがわかります。

中小企業は人員に余裕がないことも多く、採用した人材にすぐ実務を任せたいというニーズが強くなりがちです。そのため、経験者採用は魅力的に見える一方で、採用競争が激しくなりやすい側面もあります。

若手未経験者には「定着」と「新しい風」への期待

一方で、若手未経験者に対しては「長く定着してほしい」が52.5%で最多となりました。さらに「組織に新しい風を吹き込んでほしい」は36.0%で、経験者の25.5%を上回っています。

この結果から見えてくるのは、若手未経験者が単なる“経験者の代替”として見られているわけではないということです。むしろ、将来性や柔軟性を持つ人材として、組織の変化や活性化に期待されているといえます。

採用後の活躍評価は経験者とほぼ同水準

気になる採用後の評価ですが、ここでは経験者と若手未経験者で大きな差は見られませんでした。経験者は「期待以上に活躍している」が18.5%、「おおむね期待通り」が55.0%で、合計73.5%が「期待通り以上」と評価されています。

若手未経験者も「期待以上に活躍している」が17.0%、「おおむね期待通り」が54.0%で、合計71.0%が「期待通り以上」という結果でした。差はわずか2.5ポイントで、採用後の活躍に関しては経験の有無だけで大きく優劣がつくわけではないことがわかります。

コストは経験者が高く、定着率は若手未経験者がやや優勢

採用コストについては、53.5%の企業が「経験者の方が高かった」と回答しました。経験者は条件面で競争が起こりやすく、採用単価が上がりやすい傾向があります。

これに対して、若手未経験者の方が高かったという回答は11.0%にとどまりました。コスト面では、若手未経験者の採用のほうが比較的取り組みやすいケースが多いと考えられます。

また、定着率では若手未経験者が優位でした。「若手未経験者の方が高い」が36.5%で、「経験者の方が高い」の21.5%を上回っています。採用後に長く活躍してもらうという観点では、若手未経験者の価値はかなり大きいといえます。

中小企業が採用戦略を考えるうえでのポイント

今回の調査から、経験者採用にこだわりすぎる必要はないことが見えてきます。もちろん即戦力は魅力ですが、採用コストや条件面のハードルを考えると、若手未経験者を含めて採用対象を広げることが現実的です。

特に中小企業では、次のような視点が重要になります。

  • 経験者だけでなく、育成前提の採用も選択肢に入れる
  • 入社後の教育体制やフォローを整える
  • スキルよりも自社との相性や成長意欲を見極める
  • 短期的な即戦力だけでなく、長期的な定着も評価軸にする

採用活動が難しくなるほど、条件に合う人材だけを探し続けるのではなく、「採ってから育てる」視点が重要になります。若手未経験者は、その考え方と相性のよい候補者層といえるでしょう。

まとめ

中小企業の中途採用では、経験者採用が必ずしも最適とは限りません。調査では、経験者はコストが高い傾向があり、若手未経験者は定着率で優位でした。一方で、採用後の活躍評価には大きな差がなく、若手未経験者でも十分に活躍が期待できることが示されています。

限られた予算と人員のなかで採用成果を高めるには、経験者一辺倒ではなく、若手未経験者も含めて柔軟に採用戦略を組み立てることが大切です。自社に合う人材を見極め、育てる仕組みを整えることが、これからの中小企業採用の鍵になりそうです。

参考記事

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000359.000072123.html

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sorein

sorein 教育×ITフリーランス / 女性

小〜高校教員として勤務し、製造業の社内SEを経験して教育×ITフリーランスになったsoreinです!教員免許や基本情報技術者、応用情報技術者、DBスペシャリストの資格を取得しています!ITニュースや技術書を読むのは趣味みたいになっています。